土木設計とは?土木設計の図面の種類&図面の見方について

2021-12-23

  • 業界あれこれ

土木設計は、橋や道路、ダム、河川などのインフラ整備を専門に設計する業務です。土木設計業務は計画段階から携わるため、設計以外にもさまざまな業務を担います。

土木設計は基本となる4種類の図面のほかに、細分化された設計図も作成する必要があります。土木図面は独自の記号を用いるため、図面ごとの見方を覚えることが大切です。

そこで今回は、土木設計業務の内容、土木設計の図面の種類、図面の見方について解説します。

 

■土木設計と建築設計の具体的な違いとは?

土木設計の概要、建築設計との具体的な違いを見ていきましょう。

 

◇土木設計とは?

土木設計とは、道路や橋、トンネル、ダム、河川などの土木構造物設計のことです。建築物の設計と同様に、安全性や機能性などの条件をもとに、構造や仕様を設計します。土木設計の業務は図面作成だけでなく、工事の事前調査や工事内容のチェック、近隣住民への説明会も含まれます。

土木設計業務の流れは次のとおりです。

 

土木設計業務の流れ

1

初回協議

業務を始めるにあたって、発注者と業務の目的、条件、留意点等について協議します。

2

業務計画書作成

業務の実施方針・方法、組織、工程などについて具体的な計画を立て、業務計画書を作成して、発注者に提出します。

3

現地踏査

実際に現地に行き、計画地周辺の地形や土地利用状況、交通、構造物、用排水施設、環境など設計計画に必要な現地の概況を把握して記録します。

4

基本条件の設定

設計の骨子となる重要な事項を整理し、基本条件として設定します。

5

設計計画

基本条件に基づき、測量成果(平面・縦横断図など)を使用して詳細な設計を行います。

6

構造計算

構造物の安全性を数値化して計算します。

7

設計協議

設計計画案について、発注者と協議して詳細を決定します。

8

図面作成

計画に基づき、平面図、縦断図、横断図、構造図などの設計図を作成します。

9

数量計算

設計図に基づき、積算を行うための工事数量(工種や工種ごとの施工量、材料の使用量など)を算定します。

10

報告書作成

業務の流れや設計成果、留意点などについて取りまとめます。

11

納品

発注者に設計図や数量計算書、報告書などの成果を確認してもらい、納品します。

12

完成検査

発注者の検査官による検査を受けます。検査では、成果品が業務目的や契約項目・数量に適合しているかを確認されます。技術的な質問に対し、回答を求められることもあります。

引用:一般財団法人 鳥取県測量設計業協会|設計業務の流れ

また、土木設計は概略設計と詳細設計に分かれます。概略設計とはプロジェクトの計画全体の大枠を決める設計です。橋の場合は架構や構造、形状、使用する材料などを決定します。

一方、詳細設計は概略設計に基づいて行なう、土木構造物が成立するための詳細な設計のことです。土木設計に必要なカーブの曲率は、ミリ単位の設計が求められます。

 

◇建築設計との違い

建築設計とは、住宅やビル、マンション、工場などの建築物を設計することです。建築設計は建築物のデザインや間取りなどを設計する「意匠設計」、骨組みや土台などの中身を設計する「構造設計」、電気や給排水設備など建築物のインフラ設計である「設備設計」に分かれます。

土木設計と建築設計の決定的な違いは設計の対象物にあり、土木は橋や道路などのインフラ設備、建築設計はあらゆる建築物が対象です。

 

■土木設計で作成する図面の種類

土木設計に欠かせない図面の種類について解説します。

 

◇土木設計で用いる図面の種類

土木設計における、代表的な図面の種類は次のとおりです。

名称

概要

案内図

工事箇所と既存の施設の関係、公共座標との関連などを表す図面。

説明図

工事場所の座標、測点系による全体の形状、縦横断面など表す図面。

構造図

個別の構造物の形状や寸法、組み合わせ、材質、仕上げ精度などを表す図面。

詳細図

構造物に使われる単一の部材の形状や寸法、材質、数量などを表す図面。
組み合わせにより、複数の部材を表現することもある。

これらは土木設計の図面の大まかな分類です。土木構造物をさまざまな角度から見た図面をその都度作成します。

 

◇設計図の種類

土木設計における設計図とは、工事目的の規格寸法、設計施工条件を表す図面のことです。設計図は、以下の16種類に分かれます。

設計図の種類

位置図

鉄筋表

平面図

線形図(座標図)

縦断面図

用排水系統図

標準横断図

水路敷高図

横断面図

仮設図

一般図 

一般図 

構造図(配筋図等を含む)

数量計算が目的の展開図

鉄筋加工図

その他数量計算が目的の図面

参照:北陸地方整備局|良くわかる設計と工事の図面

 

■土木図面の見方と記号

土木設計に携わる場合、設計図に含まれる平面図・縦断図・横断図の見方を理解する必要があります。しかし、土木の図面は独特な記号や線が多く、見方がわからない、難しいと感じることが多いようです。

ここでは、土木図面の基本的な記号、各土木図面の記号と見方について解説します。

 

◇土木図面の基本的な記号

土木図面には、縮尺、図面名、図面番号を必ず記載します。図面に書かれる基本的な記号は次のとおりです。

土木図面の記号

意味

W

H

高さ

L

style="font-size:11pt">延長、距離

i

勾配

N

個数

ただし、発注者や地方により、記号のルールが異なる場合があるので確認しましょう。

 

◇図面の見方【平面図】

平面図とは、構造物を俯瞰で見た形で書いた図面のことです。平面図によく用いる記号は次のとおりです。

平面図の記号

意味

BP

道路線形のはじまり(起点)

EP

道路線形のおわり(終点)

IP

BPとEPの接線方向核を結ぶ交点

KA

クロソイド曲線のはじまり

KE

クロソイド曲線のおわり

A

クロソイドの拡大率

BC

単曲線のはじまり

EC

単曲線のおわり

R

半径

φ

円形状の直径

KBM

測量の際に一時的に設置する仮の水準点

なお、平面図を見る際は、工事区間の起点と終点を確認することがポイントです。起点と終点を把握することで、工事の全体像を把握できます。また、道路の拡張や構造物の新設のため、ナンバー測点を確認することも大切なポイントです。

 

◇図面の見方【縦断図】

縦断図とは、道路などを横から水平方向に見た、測点ごとの高さの関係を表す図面のことです。縦断図で用いられる記号は次のとおりです。

縦断図の記号

意味

i

傾き、勾配

EL

標高

TP

東京湾平均海面

DL

基準線

GL、GH

地盤高

FH

計画高

HWL

計画高水位

縦断図を見る際は、縦と横の縮尺が違う点に注意が必要です。Hが水平方向、Vが垂直方向を表します。

また、縦断図では、以下の6つの項目をチェックしましょう。

・勾配:勾配は水平に対する傾きのことで、勾配の「%」は1m進むごとに高さが上がるという意味。 勾配と延長をかけ算すると地点の高低差がわかり、高低差の傾き具合が勾配を表す。
・切土高:切土とは地盤を低くするために土を削る作業で、切土高は各測点で切土した高さを表す。
・盛土高:盛土は地盤を高くするために土を盛ることで、盛土高とは各測点の盛土の高さを表す。
・測点:工事前に実施した測量の基準点を指す。
・地盤高:工事する前の地盤の高さを表す。
・計画高:計画高は工事計画で設定された高さを表す。
 

◇図面の見方【横断図】

横断図とは、道路などを垂直に輪切りにした断面を表した図面です。横断図は標準横断図と測点ごとに図面があり、構造物の構成がわかります。なお、横断図では、縦断図と同じ記号がよく用いられます。

横断図を見る際は、測点ごとの断面をチェックし、その違いを確認するのがポイントです。横断図は縦断図や平面図ではわからない、構造の詳細が確認できます。道路を例にすると、幅員、法面の勾配、舗装構成などが、横断図を見ればすぐにわかります。

 

■まとめ

土木設計は橋や道路、ダムなどのインフラ整備の設計で、建築設計はビルやマンションなどの建築物の設計を指します。土木設計は概略設計と詳細設計に分類され、さまざまな図面をもとに土木構造物を建設します。

施工図において重要な水平図、縦断図、横断図は、どれも記号が多く使われているのが特徴です。各図面で記号の種類と内容が異なるため、それぞれの記号をしっかり覚えましょう。

なお、土木設計、土木施工図の業務に携わりたい方は、現キャリの求人サイトを活用することをおすすめします。

 

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