建設エンジニア・施工管理の転職・求人なら - ベスキャリ建設

積算業務における向き不向きとは?積算業務に必要なスキル能力について

更新:2025-03-23

積算業務における向き不向きとは?積算業務に必要なスキル能力について

建設業界の転職ならベスキャリ建設

積算業務とは建設業界独自の業務で、工事費用を算出するのがおもな仕事です。建設の専門知識が必要、数字を扱う、細かい作業が多いなど、積算業務は向き不向きがはっきりしている仕事といえます。

積算業務に向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。今回は、積算業務の概要を踏まえ、不向きな人、向いている人の特徴について解説します。

●積算の求人情報を探す

> 建築設計・積算 > 土木設計・積算

> 電気設計・積算 > 空調衛生設備設計・積算 

積算の概要と仕事の流れ

積算に利益を加算した見積書を提示する様子

積算は、建設工事に必要な費用を算出する業務です。設計図や仕様書をもとに、資材や人件費などを積み上げて工事全体のコストを導き出します。

積算業務がどのような工程で進められるのかを把握することで、仕事全体のイメージをつかみやすくなるでしょう。ここでは、図面の確認から数量の拾い出し、単価の設定、最終的な工事費用の算出まで、各工程を順を追って解説します。

そもそも積算とは?

積算とは、建設工事に必要な工事費用の内訳を細かく計算する作業のことです。仕様書や設計図書をもとに、材料の種類と数量、人件費、工期などを考慮して、工事にかかる実際の費用を導き出します。

積算では、まず使用する資材や作業員の人数・作業時間を図面から「拾い出し」、それらを一つひとつ積み上げていく「積み上げ方式」で計算していくのが特徴です。建設工事は基本的に受注生産であり、施工場所や構造物の仕様はすべて異なるため、現場ごとにオーダーメイドで積算を行う必要があります。

この工事費用は、発注者にとっての予算計画の基準になるだけでなく、受注者側にとっても利益や収支を把握するうえで非常に重要です。なお、積算で求められるのはあくまで「実費ベース」の金額であり、利益を含んだ「見積もり金額」とは異なる点にも注意が必要です。

積算業務の流れ

ここでは、積算業務がどのような手順で進められるのかを、順を追ってわかりやすく解説します。業務の全体像を把握することで、積算の仕事に対する理解が深まり、自分に向いているかどうかの判断にも役立ちます。

工事に必要な人材・材料の数量算出

数量算出とは、仕様書や設計書をもとに、工事に必要な材料、数量を拾い出すことです。施工に必要な材料だけでなく、仮設工事費、電気代などの諸費用も拾い上げる必要があります。

また、施工条件をもとに、施工に必要な資格や職種を検討します。設計図などから作業に必要な人員数を拾い出し、賃金相場をもとに人件費を算出する流れです。

工事費用の算出

工事に必要な人材、材料、単価を確認し、工事費用を算出します。工事費用の算出は、「数量×単価」で求めることが可能です。人件費は作業員の職種ごとに、軽作業員、普通作業員、特殊作業に分けて計算を行います。

なお、工事費用の計算に用いる単価は、建設物価調査会の「建設物価」、経済調査会の「積算資料」などを参考にします。

利益金額の設定

積算業務の担当者が金銭の一括管理をすれば、詳細な利益金額の設定が可能になります。そのため、算出した工事費用に基づき、工事で得られる利益金額を設定するのも、積算業務の担当者の仕事となるのが一般的です。

また、建設工事で利益を得るのは自社だけでなく、材料を発注する業者、外部の工事業者、電気業者なども同様です。お互いに利益を残すため、価格交渉を行うことも積算業務に含まれます。

必要書類の作成

積算作業を終えたら、内訳明細書、数量調書、見積書などの書類作成を行います。内訳明細書は、内訳書、明細書、仕訳票と内容が細分化されています。材料の規格や数量、単価、金額など、明細を正確に記載しなければなりません。

書類の金額にミスがあった場合、発注者や取引との信頼関係に関わります。積算担当者は記載内容に抜けや漏れがないよう確認し、正確な書類を作成することが大切です。

積算業務に向き不向きはある?

積算で数字の拾い出しをする様子

積算業務には向き不向きがあります。向いている人は、建設に関する基礎知識があり、図面を読み解く力や数字への正確さを持つ人です。また、地道な作業をコツコツ進められる集中力や、論理的思考力も求められます。

一方、細かい作業が苦手だったり、数字の扱いに不安がある人には負担を感じやすい業務です。とはいえ、経験を積むことでスキルは十分に習得可能なため、興味がある方はチャレンジしてみる価値はあります。

積算業務に向いていない人の特徴

積算業務は数字を扱うことが中心となるため、極端に計算が苦手な人には難しいかもしれません。また、設計図をもとに数量を拾い出し、単価を設定しながら正確に費用を算出する必要があるため、細かい作業に苦手意識がある人も不向きといえるでしょう。

さらに、積算は少しの計算ミスが工事全体のコストに大きく影響する仕事です。慎重さや丁寧な確認作業が欠かせないため、落ち着いて作業を進めるのが得意な人に向いています。 

積算業務に向いている人の特徴

積算業務に向いている人には、建設に関する知識があり、数字に強いといった共通点があります。さらに詳しく見ていくと、次の5つの特徴が挙げられます。

建設の基礎知識がある

積算業務に携わるには、設計図や仕様書、資材の種類や価格など、建築の専門知識や専門用語の知識が必要です。また、建設を実現するために必要な人材や施工業者の知識、工期に関する知識など、幅広い専門知識が求められます。

そのため、建設や設計に関する勉強、CADの経験がある方は、積算業務において有利になります。建設現場に立ち会った経験や、工事作業や施工監理など現場経験も、積算業務に大いに役立つでしょう。

数字に強い

数字や計算に抵抗がない、計算力がある人は、積算業務に向いています

材料を計算するには、床や壁、外壁などの面積計算、部材数量の割り出しといった計算が必要です。複雑で細かい計算を連続して行うため、複雑な要素を反映させる計算力が求められます。

また、積算業務では少しの計算ミスで工事費用が狂うため、不明点があった場合、設計者に確認する慎重さも必要です。

粘り強く、コツコツとした仕事ができる

積算業務は細かい作業の積み重ねであり、コツコツと仕事に取り組める人に向いています

施工中に変更の指示が入ると、図面を見直し、見積書などを修正しなければなりません。場合によっては修正をくり返し行うこともあるため、細かい作業を粘り強くできることは積算業務に必要な要素です。

目標に向けて試行錯誤できる

顧客の要望をすべて反映させると、予算オーバーする可能性があります。顧客の要望にできるだけ応えるため、積算業務で材料を変更する、工法を変えるなどアイデアを提案することも積算業務の役割です。

また、顧客の目標数字を意識して行動でき、目標に向けて試行錯誤できる人は積算業務に向いているといえるでしょう。

コミュニケーション能力がある

積算業務は一人で黙々とする仕事ではなく、周囲の人とコミュニケーションをとる機会が多くあります。設計者や現場監督、請負業者など、関係者と交渉や調整を図りながら積算業務を行うためです。

また、施工業者や建材業者など、利益を残すための価格交渉も積算業務の仕事です。コストマネジメントを行ううえで、単なるコミュニケーション能力ではなく、交渉力も積算業務に必要な能力です。

まとめ

積算業務は建設の専門知識を必要とし、計算を含めた細かい作業が多い仕事です。数字や計算、細かい作業が苦手な方は、積算業務に向いていない可能性が高いでしょう。

一方、数字や計算に強い、コツコツと粘り強く作業できる、コミュニケーション能力が高いといった方が、積算業務に向いているので、未経験でもチャレンジすることをおすすめいたします。

積算業務に興味があるものの、適性があるか気になる方は、ベスキャリ建設のキャリアアドバイザーにご相談ください。

●積算の求人情報を探す

> 建築設計・積算 > 土木設計・積算

> 電気設計・積算 > 空調衛生設備設計・積算 

この記事を書いた人

ベスキャリ建設 編集部

ベスキャリ建設は株式会社コプロコンストラクションが運営する建設・施工管理に特化した求人・転職情報サイトです。建設業界コラムでは、建設業界の基礎知識をはじめ、資格、給与、働き方、キャリアアップや転職情報などを発信しています。これから建設業界で働いてみたいと思っている未経験の方や、建設業界でさらなるキャリアアップを目指したい方に向けたお役立ち情報が満載ですので、ぜひご活用ください。

おすすめ求人

求人探しはアドバイザーにご相談ください。

ご希望の求人が見つからない場合や、ご希望の条件で求人探しのサポートを
希望の方はアドバイザーにご相談ください。
サイトに公開されていない非公開求人のご相談も行っています。

アドバイザーに相談する

無料のメルマガで
求人情報をお届け!

新着求人や建設業界の最新情報など、
登録無料で情報をお届けします。