BIMとCADの違いとは?BIMの作業の流れと導入のメリット

2021-10-07

  • 業界あれこれ

近年、建設業界で導入が進んでいるBIMは、3Dモデリングによる新しい建設プロセスです。設計の図面作成で長らくCADが使われていましたが、今後はBIMソフトを用いた3Dモデルに移行する可能性があります。

現在CADの仕事に携わっている方は、BIMとCADの根本的な違い、BIMの作業手順が気になるところでしょう。

今回は、BIMの概要とCADとの違い、BIMの作業の流れ、そしてBIMのメリットについて解説します。

 

■BIMの基礎知識とCADの違い

BIMの概要、CADとの違いを見ていきましょう。

 

◇BIMとは何か?

BIM(ビム)とは、Building Information Modeling(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の略称です。

建築物を3Dでモデリング化し、企画・設計・施工・維持管理までの情報を共有しながら、建設プロセスを進める新しい手法です。BIMの3Dモデルを組み立てる際は、建材や設備などの情報や工程・時間・コストなどのデータを紐付けられます。従来は、設計や施工などの段階で別々のソフトが使われていましたが、BIMにより情報の一元化が可能になったのです。

BIMでは、3D空間で設計段階から建物を建設、シミュレーションするため、「建物を2度作る」という言い方がよくされています。3Dモデルを活用すれば、建築物をさまざまな角度から見られるため、図面だけではわかり得ない部分も可視化できます。

例えば、本来は見えないはずの壁内部の配管を見ることも可能です。図面では困難だった最終形を3Dモデルで作り出せるため、最終形を見ながら実際の施工を進められます。

なお、BIMと似た建設プロセスに、「CIM」という概念もあります。CIMの概要は、以下の関連記事をご覧ください。

建設業でよく見聞きする「BIMCIM」とは?両者の違いと導入の効果

 

◇BIMと3D CADの違い

3D CADは設計やデザインを3D空間で表示するもので、2Dの図面を3Dで組み立て、CGでシミュレーションするという流れが主流です。そのため、3D化したあとに変更があった場合、2Dの図面から修正する必要がありました。

一方、BIMでは最初から3Dで組み立てるため、2D図面の作成そのものが不要です。修正にかかる時間が大幅に削減され、生産性の向上につながります。

また、BIMの情報はすべて連動しているため、一部を修正すると自動でデータが修正されます。さらに、図面の該当箇所がリアルタイムで修正・反映され、図面の整合性を保つことが可能です。

 

■BIMを使う作業の流れとは?

BIMの専用ソフトを使い、3Dモデルを作成する際の手順を紹介します。

 

◇3Dモデルを構築する

まずは、建具・家具・パーツなどのオブジェクトを組み合わせ、3Dモデルを構築します。オブジェクトには、寸法・素材・品番・単価などの情報を紐付けます。紐付けられたこれらの情報は、後々の設計や施工管理、メンテナンスにも役立つ重要なものです。

 

◇ビュー・集計表を作成する

構築した3Dモデルから、平面図や立体図、配置図などのビューとともに、面積表・数量表といった集計表も作成します。

各ビューと集計表は、3Dモデルと紐付けられるため、3Dモデルを修正すると情報がリアルタイムで自動修正されます。

 

◇設計ドキュメントを作成する

ビューや集計表をもとに、業務フローで使用する設計ドキュメントを作成します。設計者などの専門家には平面図や仕上表を作成し、発注者などの専門家以外には完成がイメージしやすいパースなどを作成するのが一般的です。ドキュメントがあることで、クライアントとの迅速な合意形成や、関係部門との共通認識の維持に役立ちます。

 

■BIMを導入するメリット

BIMを導入することで得られるメリットには、以下が挙げられます。

 

◇設計・管理の効率化

先に述べたように、BIMはすべてのデータを紐付けられるため、修正があった場合に自動で修正できるメリットは大きいでしょう。

CADの場合、施工が始まってから設計を見直す、いわゆる「手戻り」が多く発生します。手戻りでは、設計だけではなく部材・予算・工程など、修正範囲が広いため、時間がかかるうえミスが発生するリスクもあるでしょう。

BIMを導入すれば手戻り自体をなくせるため、設計・管理の効率化につながります。

 

◇シミュレーションしやすい

BIMの3Dモデルは、照明や照明器具の配置、空調、構造解析などさまざまなシミュレーションが可能です。これまでは図面でシミュレーションしていたところ、BIMでは3Dモデルの完成と同時にシミュレーションできます。基本設計の段階でシミュレーションを行なうことで、不備や不具合などを早期に把握し、修正できるでしょう。

照明などの各種シミュレーションは、従来は専門家に解析を依頼することが一般的でした。その点、3Dモデルなら設計初期にシミュレーションできるため、専門家の依頼も不要になり、時間とコストの削減につながります。

 

◇関係者の合意形成がスムーズになる

以前は設計・施工など工程ごとに情報が分かれており、図面や模型などをもとに打ち合わせを行なう必要があります。そのため、合意形成までに時間がかかるうえ、模型ではイメージが伝わりにくいという課題も抱えていました。

BIMでは情報を一貫して管理でき、発注者や設計者・建築士・建設会社・設備会社など、すべての関係者と情報共有が可能です。3Dモデルで細部まで可視化できるため、関係者の合意形成もよりスムーズに取れます。

さらに、3Dモデルを活用することで、発注者が求める正確な企画・設計を実現できる点も、BIMならではのメリットでしょう。

 

◇コストの削減

正確な企画・設計ができることで、手戻りの防止、ひいては全体的なコストの削減につながります。ある研究では、手戻りのうち55%は設計や確認ミスが原因とされており、3Dモデル導入による正確な設計は、手戻りのコストを大幅に抑えてくれるのです。

なお、業務フローも一元化できることで工期が短縮され、プロジェクト全体のコスト削減も期待できるでしょう。

 

■まとめ

BIMとは、3Dモデルを共有しながら設計・施工を進める、新世代の建設プロセスです。

2Dの図面を作成してから3Dでシミュレーションする3D CADとは異なり、BIMは3D空間に建物を建て、さまざまな情報を紐付けることができます。BIMの導入には、手戻りの防止によるコスト削減、設計段階からのミスの排除、スムーズな合意形成など、さまざまなメリットがあります。

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