東京オリンピックや都市開発などの建築ラッシュを受け、建設業界は好景気をキープしており待遇面でも優遇されている状況です。男性の世界というイメージが強い建設業界ですが、現在は女性の現場監督が活躍しています。深刻な人手不足を解消するため、女性が働きやすい環境が整いつつあることがおもな理由です。しかし、女性の現場監督とはどのような仕事をするのか、働くうえでどのようなメリットがあるのか、気になる女性も多いでしょう。
今回は、女性の現場監督に焦点を当て、仕事内容とメリット・デメリット、キャリアアップする方法について解説します。
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■女性の現場監督の仕事内容と1日の流れ
女性の多くがあまり馴染みのない現場監督の仕事内容と、1日の仕事の流れについて紹介します。
◇現場監督の仕事内容
現場監督がおこなう仕事は、「工程・品質・原価・安全」を管理する施工管理が基本となっています。
・工程管理…工期を守るために工程と実際の進捗を管理する、天候不良などの作業の遅れにともなう工程の調整など
・品質管理…材料の適切な選定、規格や寸法の管理、完成時の強度や密度の規定値を管理するなど
・原価管理…利益を残すための原価計算、人件費などの経費計算、材料の発注や予算算出など
・安全管理…作業員が事故なく安全に作業できるよう、現場の環境を整えるなど
また、これらの4大管理に加え、計画書や工程表などの書類作成、クライアントや外部業者などの顧客対応も現場監督の重要な仕事です。現場監督の仕事は、基本的に男性と女性で変わることはありません。
◇女性の現場監督の1日
女性の現場監督の1日を、時系列で解説します。
・出社…朝8時前に出社し、事務処理などをおこなう
・朝礼…朝8時から職人さんに向け、当日の工程内容や注意点、危険なポイントなどを朝礼で周知する
・現場巡回…危険な箇所や施工内容のチェック、職人さんへの指示、近隣住民の挨拶回りなど
・連絡調整会議…現場の状況を担当営業などに情報共有する
・現場巡回またはデスクワーク…現場の巡回が一通り済んだら、事務所に戻って書類を作成する
このように、午前中は現場を巡回しながら細かな点をチェックし、午後は事務所に戻って書類を作成するのが基本的な仕事の流れです。また、女性なら気になる服装ですが、1日中作業着を着用し、現場巡回ではヘルメットを着用します。
■女性の現場監督のメリット・デメリットとやりがい
女性が現場監督として働く場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?建設業界に興味がある女性こそ、以下のことを事前に把握しておきましょう。
◇女性の現場監督のメリット・デメリット
女性の現場監督は増えつつあるといっても、建設業界はまだまだ男性が多い世界です。そのため、女性という点で比較的優しくしてもらえる場合があり、女性だけの職場よりも働きやすいメリットがあります。また、女性は細かな気配りができるので、丁寧な仕事ぶりが高評価につながるでしょう。
建設業界に女性が増えてきたこともあり、女性用トイレや更衣室などの環境が整備されて、より働きやすい職場に変わっています。現場監督の人材が少ないため、育休の取得や産休からの復帰がしやすいように配慮していることも、女性にとって大きな魅力でしょう。
デメリットといえる点は、重いものを持てないことがあります。しかし、現場監督は作業を行わないので、特に気にする必要はありません。現場により休憩時間が短いことも挙げられますが、設備面や産休・育休の取りやすさなど、女性が働きやすい環境が整っているためデメリットよりもメリットの方が勝るでしょう。
◇現場監督のやりがい
女性の現場監督としての仕事のやりがいは、建物の完成と、お客様に喜んでもらえること、職人さんに認められることでしょう。
建物の計画段階から携わり、建物が完成していくまでを間近で見ているからこそ、完成したときの達成感はひとしおです。その建物がお客様に喜んでもらえれば、今までの仕事が役に立ったと思えることでしょう。
また、ベテランの職人さんほど女性を認めない傾向がありますが、地道に仕事に取り組み、職人さんに現場監督として認められたときは、喜びとやりがいを感じる女性も多いようです。
■女性の現場監督のキャリアアップは?
建設業界は人手不足という問題を抱えているため、女性が働きやすい労働環境を積極的に推進しています。建設という仕事は経験と知識が評価の対象であり、地道に実務経験を積むことで、女性、かつ2でも所長や現場代理人になれる可能性は十分あるのです。
役職がついてキャリアアップできれば、さらなる年収アップも期待できます。現場監督が不足している今こそ、建設業界に挑戦する絶好のタイミングといっても過言ではないでしょう。
また、女性に起こり得る出産、育児というライフイベントにも柔軟に対応する背景には、現場監督の流出を避けたいという狙いがあります。一部の一般企業では、出産で不当な扱いを受けることや、退職せざるを得ない状況に追い込まれる「マタハラ(マタニティハラスメント)」が問題になっています。
建設業界は真逆の方向性に向かっていることから、いかに女性の力を認め、求めているかがわかります。長く働くほどに知識と経験が身につき、キャリアアップもしやすい建設業界こそ、女性にとって将来性のある仕事といえるのではないでしょうか。
■まとめ
建設業界は男性中心の世界でしたが、昨今の人手不足から女性を積極的に採用する傾向があります。トイレや更衣室などの設備面、育休や産休後の復帰など、女性が長く働ける環境が整っているのは、女性が少ない建設業界ならではのメリットといえるでしょう。ただし、建設現場の4大管理や顧客対応、書類作成などの基本的な仕事は、男性とまったく変わりありません。仕事の面で男女の差がないからこそ、経験を積むことで実績が評価され、キャリアアップしやすいのは建設現場の魅力といえるでしょう。
しかし、建設現場が2の方は、本当に女性でも現場監督として務められるのか、不安になる方も多いはずです。そんなときに助けになるのが、建設業界の求人サイト「現キャリ」のキャリアアドバイザーです。建設業界に精通しているからこそ、不安の解消や就職先選びのアドバイスをもらえます。まずはキャリアアドバイザーに相談し、現場監督として務まるかをイメージしてからでも遅くはないでしょう。女性として働きやすく、かつキャリアアップもしやすい建設業界に興味がある女性は、ぜひキャリアアドバイザーをご活用ください。
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