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建設業界に女性が少ない理由とは?男女比や女性が活躍できる仕事を紹介

更新:2025-04-02

建設業界に女性が少ない理由とは?男女比や女性が活躍できる仕事を紹介

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「建設関係の仕事は男性が就くもの」というイメージを持っている方も多いかもしれません。建設業界は男性社会だったこともあり、女性が敬遠することも事実です。

しかし、近年建設業界は女性の就業者を増やす取り組みを行なっており、建設関係の仕事に就く女性は右肩上がりで増加中です。建設関係は力仕事だけでなく、女性が活躍できる仕事が数多くあります。

今回は、建設関係に女性が少ない理由を踏まえ、女性を増やす取り組みの内容や、女性が活躍できる建設関係の仕事について解説します。

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建設関係の仕事に就く女性が少ない理由とは?

「建設=力仕事」という固定概念により、建設関係は男性の仕事というイメージが根強く残っています。男性社会であるがゆえに、「出産と育児の両立が難しそう」「性別で役割分担する意識がある」「セクハラやパワハラがありそう」など、女性が働きにくいというイメージもあるようです。

また、女性用トイレや更衣室などの設備が不足していることも、女性が建設業を敬遠する理由に挙げられます。建設関係の仕事は長時間労働が常態化しているため、産休や育休の制度が不十分な企業も少なくありません。

なかには、職場の男性が「女性は仕事ができない」と決めつける、女性を過剰に特別扱いするなど、女性が働きにくいと感じることもあるようです。

建設業界の女性の就業者と男女比

建設業における女性の就業数は令和元年度で84万人と、前年比で2.4%増加しています。ただし、全産業の女性割合は44.5%のところ、建設業の女性の割合は16.8%です。女性の就業者が増えたとはいえ、全産業と比較すると、建設業はまだまだ女性が少ない状況といえます。

なお、建設業における女性技術者、女性技能者は増加傾向にあります。平成26年における女性技術者は1.1万人だったところ、令和元年で2.2万人、女性技能者は8.7万人から11万人に増加しています。女性比率が低いとはいえ、建設業は女性が活躍できる環境になりつつあるといえるでしょう。

2024年9月下旬~10月上旬に国土交通省に実施された「令和6年度 建設産業における女性定着促進に関する実態等調査結果」によると、就業者数のうち、事務系の女性数は社員総数の38%を占めているものの、技術者・技能者における女性割合はいずれも1割以下。2024年度採用実績における技術者の女性割合は20%、技能者の女性割合は6%となっていることが分かりました。なお、同資料での「技術者」は建設工事の施工管理に従事する者(設計職を含む)、測量・地質調査・調査設計に従事する者を指します。

女性が活躍できる建設業界にする取り組み

建設業界で女性の就業者が着実に増加している背景として、国や企業による取り組みが実を結んだことが考えられます。具体的な取り組みの内容を見ていきましょう。

女性の定着支援

国の「もっと女性が活躍できる建設業」地域協働推進事業、日本建設業連合会の「けんせつ小町活躍推進計画」などは、女性の定着支援への取り組みです。労働環境の改善・仕事の取り組み方・女性同士の交流など、女性が建設業界で長く働ける環境作りに役立っています。

労働環境の面では、女性用のトイレ・洗面台・更衣室、女性に配慮した作業服や工具などのハード面の整備も取り組みの一つです。同時に、女性を特別扱いしない、ハラスメントの防止など、意識面の環境整備にも力を入れています。

また、出産・育児・介護などと両立するため、短時間勤務やフレックスタイム制など、柔軟な働き方の導入も女性の定着支援の一つです。さらに家庭や子育てとの両立ノウハウ、女性のロールモデルやメンターとの交流で女性の孤立を防ぐなど、女性を取り巻く環境にも支援が進んでいます。

なお、出産などで休職中の場合、研修講師として業界との接点を確保する、女性と企業のマッチングなど、復職を支援する取り組みもあるようです。

女性の入職支援

女性の入職者を増やすため、高校や大学と連携して、学生と建設会社が接する機会を提供しています。実際に現場を見てもらうことで、女性が働く姿をイメージしやすく、建設業のやりがいや魅力のアピールにもつながります。

女性技術者の出張講義や、女性の採用に積極的な企業の合同説明会・インターンシップなども入職支援の重要な取り組みです。

女性リーダーの育成

建設業における女性管理職の割合は、2021年8月時点で6.1%と過去最高を更新しています。

国土交通省では、建設現場の女性リーダーを増やすため、ゼネコンに勤務する女性社員の合同研修会や経営者向けの研修を行なっています。研修は現場での指示の出し方、リーダーが備えるべき資質などを、実践形式で学ぶという内容です。

なかには、女性リーダー候補の研修や、女性社員を部下に持つ上司の研修会を行なう企業もあります。

建設関係で女性が活躍できるおすすめの職種

建設関係に関係する職種はさまざまで、女性ならではの適性が活かせる職種もあります。そこで、女性が活躍できる建設関係の仕事を5つ紹介します。

建築士

建築士は、建設関係で女性が活躍できる職種の代表例です。建築士試験を実施する建築技術教育普及センターのデータによると、女性の合格者は1級で25.4%、2級は32.8%とあります。

建築士になる女性が増加傾向にある理由として、女性ならではの視点や感性が評価されている点が挙げられます。例えば、戸建て住宅の設計では、機能的な導線や使いやすいキッチンなど女性目線の設計が可能です。女性は柔軟な対応力があることから、イメージを察してくれる、些細なことも相談しやすいなど、依頼者側の評価も高い傾向にあります。

また、ゼネコンは分業化が多く、仕事と家庭を両立しやすいこともメリットです。資格を活かして独立できることも、建築士ならではの魅力でしょう。

施工管理

建設現場の工程や安全、原価などさまざまな管理を行なう施工管理も、女性が活躍している職種です。職人や専門の工事業者などを取りまとめるうえで、女性の細やかな配慮とコミュニケーション能力が役立ちます。

また、女性は細かいことに気が付くため、危険な箇所をいち早く察知できる能力は男性より優れているという意見もあるようです。

さらに、施工管理は人手不足のため、女性を積極的に採用する企業も増えつつあります。女性を受け入れる企業の多くは、女性用トイレやシャワーなどの環境面も充実しているので、安心して働けるでしょう。

CADオペレーター

建設業界で多くの女性が活躍している職種に、CADオペレーターがあります。CADオペレーターとは設計士の指示のもと、CADソフトを使って図面の修正や調整を行なう仕事です。平面図や立体図は2D CAD、立体の図面では3D CADを使って作業します。

以前からCADオペレーターは女性に向いているとされ、実際に多くの女性が現場で活躍しています。設計者の意図や、設計変更などの意図をくみ取る力があるなど、女性ならではの感性や特性が仕事に役立つといわれているためです。

ただし、CADオペレーターになるにはCADのスキルや資格、建設業の知識を身につける必要があります。

BIMオペレーター

BIMとは、企画~維持管理までの情報を3Dモデルで一元化する、新しい建設プロセスのことです。BIMの3Dモデルを構築するにあたり、BIMのソフトを扱えるBIMオペレーターが不可欠です。

BIMオペレーターには建設業の深い知識が求められますが、CADオペレーターのスキルや経験があれば、BIMの運用もスムーズに覚えられるでしょう。その証拠に、CADオペレーター経験者であれば、BIM未経験でも応募できる企業が多いようです。

BIMの活用は大手ゼネコン中心だったところ、国の後押しにより中小の建設会社でもBIMの導入が進んでいます。派遣会社業界では、BIMオペレーターの需要が高まることから、近年BIMオペレーターの育成に力を入れ始めているようです。

BIMオペレーターの求人はまだ多いといえませんが、今後は求人が増えることが予想されます。BIMの導入が拡大することを見越して、早い段階からBIMオペレーターを目指してもよいでしょう。

BIMについて詳しく知りたい方は、こちらの関連記事を参照ください。

左官職人

施工に関係する職種では、左官職人が女性に向いているとされています。

左官とは、コンクリートやモルタルなどを塗り、壁や床などを仕上げる仕事です。左官職人になるための資格はなく、左官の会社に就職して見習いで経験を積むことが一般的でしょう。

仕上げ作業である左官には丁寧な仕事が求められるため、繊細な女性に適しています。仕事が朝型で残業が少ないことから、家庭と仕事を両立しやすいこともメリットです。産休・育休制度を完備し、女性が働きやすいようサポートする企業もあります。

まとめ

建設関係の仕事は、「男性社会で女性が働きにくい」「セクハラやモラハラが多い」など、ネガティブなイメージが先行しがちです。しかし、国や企業の取り組みの効果もあり、女性の就業者は右肩上がりに増加しています。建設業界は、女性の働きやすさとやりがいを両立できる環境に変わりつつあるのです。

建設関係の仕事は多岐にわたりますが、建築士・施工管理・CADオペレーター・BIMオペレーター・左官職人などは特に女性が向いている職種といえます。実際に現場で活躍している女性も多いため、建設業に興味がある方は挑戦してみてもよいでしょう。

女性で建設関係の仕事に興味を持った方は、お気軽にベスキャリ建設のキャリアアドバイザーにご相談ください。

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この記事を書いた人

ベスキャリ建設 編集部

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