1級・2級電気工事施工管理技士の受検資格となる「実務経験」の条件と注意点

2021-09-02

  • 転職・キャリアアップ

電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理に携われる国家資格です。1級および2級電気工事施工管理技士を受検するには、学歴と実務経験の受検資格を満たさなければなりません。

ただし、実務経験年数さえ満たしていれば良いわけでなく、実務経験と認められる工事の経験も必要です。

 

■電気工事施工管理技士とはどんな資格?

電気工事施工管理技士とは、電気工事の施工管理を行なうために必要な技術を証明する国家資格です。

電気工事施工管理技士には1級と2級があり、仕事内容には大きな違いがありませんが、以下のように携われる仕事の規模が異なります。

●1級電気工事施工管理技士…特定建設業における専任技術者または建設現場に配置する監理技術者となれるため、規模にかかわらず施工管理を行なえる

●2級電気工事施工管理技士…一般建設業における専任技術者または主任技術者となれるため、おもに中小規模の現場で施工管理を行なえる

請負金額が合計4,000万円以上(建設一式工事は6,000万円以上)の建設工事を元請として受注し、下請に出すときには「特定建設業」の許可が必要です。このように、特定建設業では請負金額が高額になるため、1級電気工事施工管理技士のほうが大規模な建設工事に携われます。

電気施工管理技士の仕事内容は、電気工事に関する施工管理です。施工管理で行なう例としては、以下が挙げられます。

● 工期の進捗を管理する工程管理
● 資材の発注などの原価管理
● 事故を防ぐ安全管理
● 建物の品質を守る品質管理

なお、電気工事施工管理技士は実際の施工に携わるのではなく、あくまでも建設現場の監督、管理する立場ということを覚えておきましょう。

 

■電気工事施工管理技士の受検資格と実務経験とは?

ここからは、電気工事施工管理技士の受検資格や、実務経験と認められる工事、実務経験年数の計算方法について説明します。

 

◇電気工事施工管理技士の受検資格

電気工事施工管理技士を受検するには、学歴と実務経験の要件を満たさなければなりません。

 

・1級の場合

1級の受検資格は、第一次検定、第二次検定で要件が異なります。それぞれ見ていきましょう。

(出典:令和3年度 1級電気工事施工管理技術検定のご案内

 

【第一次検定】

1級電気工事施工管理技士の受検資格

区分

学歴

実務経験年数

指定学科卒業

指定学科以外卒業

大学、専門学校の「高度専門士」

卒業後3年以上

卒業後4年6ヵ月以上

短大

高等専門学校(5年制)

専門学校の専門士

 

卒業後5年以上

 

卒業後7年6ヵ月以上

高校

中学

専門学校の専門課程

 

卒業後10年以上

 

卒業後11年6ヵ月以上

 

その他(学歴は問わず)

15年以上

電気主任技術者免状の交付を受けた者(種別問わず)

免状交付後ではなく通算6年以上

第一種電気工事士免状の交付を受けた者

実務経験問わず

2級電気工事施工管理技術検定

第二次検定合格者

合格後5年以上

2級電気工事施工管理技術検定

第二次検定の合格後、実務経験が5年未満の者

短大

高等専門学校

(5年制)

専門学校(専門士)

区分イ参照

卒業後9年以上

高等学校

中高一貫校

専門学校(専門課程)

卒業後9年以上

卒業後10年6ヵ月以上

 

その他(学歴問わず)

14年以上

2級電気工事施工管理技術検定

第二次検定合格者

実務経験問わず

 

【第二次検定】

第二次検定を受けるには、以下のいずれかに該当する必要があります。

1.    本年度第一次検定の合格者【上記の区分イ~ニの受検資格で受検した者に限る】
2.    令和2年度学科試験のみ合格者(令和3年度限り)
3.    技術士法による技術士の第二次試験のうちで技術部門を電気電子部門、建設部門または総合技術監理部門(選択科目が電気電子部門または建設部門)に合格した者で、なおかつ1級電気工事施工管理技術検定第一次検定の受検資格のうち、上記区分イ~ニのいずれかの受検資格を有する者


・2級の場合

「第一次検定のみを受ける」・「第二次検定のみを受ける」・「どちらも同日に受ける」の3パターンがあり、それぞれ受検資格が異なります。

(出典:令和3年度 2級電気工事施工管理技術検定のご案内

 

【第一次検定のみ】

「試験実施年度で満17歳以上」を満たしていれば誰でも受検できます。

 

【第二次検定のみ】

第二次検定のみを受検する場合は、以下のいずれかに該当する必要があります。

1.    技術士法による技術士の第二次試験のうちで技術部門を電気電子部門、建設部門または総合技術監理部門(選択科目を電気電子部門または建設部門に係るもの)に合格した者
2.    (令和2年度までの)2級電気工事施工管理技術検定試験の「学科試験のみ」受検の合格者で有効期間内の者
3.    (令和3年度以降の)2級電気工事施工管理技術検定の「第一次検定」合格者
 

【第一次検定と第二次検定を同日受検】

第一次検定と第二次検定を同日受検する場合は、以下のいずれかに該当する必要があります。

2級電気工事施工管理技士の受検資格

区分

学歴

実務経験年数

指定学科卒業

指定学科以外卒業

大学

専門学校の高度専門士

卒業後1年以上

卒業後1年6ヵ月以上

短大

高等専門学校(5年制)

専門学校の専門士

 

卒業後2年以上

 

卒業後3年以上

高校

中学

専門学校の専門課程

 

卒業後3年以上

 

卒業後4年6ヵ月以上

 

その他(学歴は問わず)

8年以上

電気主任技術者免状の交付者(種別問わず)

免状交付後ではなく通算で1年以上

第一種電気工事士免状の交付者

実務経験問わず

第二種電気工事士免状の交付者

免状交付後ではなく通算で1年以上

 

◇電気工事施工管理技士の実務経験と認められる工事

電気工事施工管理技士の受検資格を満たすには、電気工事施工管理に関する実務経験が必要です。

実務経験と認められるのは、所定の工事種別で施工に直接的に関わる、技術上の職務経験です。具体的には、以下の工事内容において、特定の立場で携わった経験を指します。

(出典:令和3年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定・第二次検定 受検の手引

 

・工事内容

電気工事施工管理技士の実務経験と認められる工事種別・工事内容[編SO1] 

工事種別

おもな工事内容(電気工事として実施された工事に限る)

構内電気設備工事

(非常用電気設備を含む)

建築物・トンネル・ダム等における受変電設備工事、自家用発電設備工事、動力電源工事、計装工事、航空灯設備工事、避雷針工事、建築物等の「○○電気設備工事」 など

発電設備工事

発電設備工事、発電機の据付後の試運転、調整 など

変電設備工事

変電設備工事、変電設備の据付後の試運転、調整 など

送配電線工事

架空送電線工事、架線工事、地中送電線工事、電力ケーブル布設・接続工事 など

引込線工事

引込線工事 など

照明設備工事

屋外照明設備工事、街路灯工事、道路照明工事 など

信号設備工事

交通信号工事、交通情報・制御・表示装置工事 など

電車線工事

(鉄道にともなう)変電所工事、発電機工事、電線工事、電車線工事、鉄道信号・制御装置工事、鉄道用高圧線工事 など

ネオン装置工事

ネオン装置工事 など

 

※上記工事種別の増改設などの工事も実務経験と認められる

 

 ・特定の立場での経験

立場

経験

施工管理

受注者(請負人)の立場で施工を管理(工程管理、品質管理、安全管理等を含む)した経験

設計監理

設計者の立場での工事監理業務の経験

施工監督

発注者側の立場で現場監督技術者等としての工事監理業務の経験

また、電気工事以外の実務経験は、受検資格として認められません。具体的には、以下のような工事が「電気工事以外」に該当します。

● 発電機・変圧器等の設計・製造・据付・保守・点検・メンテナンス、機器部品等の修理工事・保守・点検・メンテナンス、電機・電器メーカーの機器製造業務
● 電話交換機設備、火災報知設備、インターホン設備、拡声設備等の通信設備工事
など

また、電気工事の施工に直接関わらない、以下の業務も実務経験と認められないので注意が必要です。

● 設計
● 積算
● 保守
● 営業

など

 

◇電気工事施工管理技士における実務経験の計算方法

実務経験年数は、受検の手引にある期日を基準に計算します。

期日の時点で必要な年数に満たない場合は、受検日の前日までの日数を実務経験年数に算入することも可能です。ただし、予定の実務経験年数を算入するには、申請時点で契約済み、また特定できる工事に限られます。

なお、電気工事士の実務経験として認められる工事が複数あり、かつ期間が重複している場合は合算できないので注意が必要です。複数の工事を担当していたとしても、実務経験年数は通年で計算してください。

 

■電気工事施工管理技士は実務経験なしでも受検できる?

前出の受検資格の表を見るとわかるとおり、受検資格のなかには実務経験年数を問わない区分が存在します。

・1級の場合
● 第一種電気工事士免状の交付を受けた者
● 2級電気工事施工管理技士第二次検定合格者

・2級の場合
● 第一種電気工事士免状の交付を受けた者
● 第一次検定のみ受検する場合

第一種電気工事士とは、一般用および自家用の電気工作物の電気工事に従事できる資格です。具体的には、最大電力500キロワット未満の工場やビルなどの工事に従事できます。

第一種電気工事士も国家資格ですが、筆記試験の合格率は40%程度、技能試験は60%程度と難易度はそれほど高くありません。実務経験が足りない場合、第一種電気工事士を取得する方法も有効です。

ただし、第一種電気工事士は受検資格がない反面、第一種電気工事士の免状交付で所定の実務経験が必要になるので注意しましょう。

 

■まとめ

電気工事施工管理技士は電気工事の施工管理に必要な資格で、1級は特定建設業の専任技術者・監理技術者、2級は一般的建設業の専任技術者・主任技術者として認められます。

電気工事施工管理技士を受検するには、所定の学歴と実務経験年数が必要です。ただし、実務経験と認められるのは、「電気に関する工事」で、かつ「施工管理や設計監理など特定の立場として従事したこと」が条件になります。実務経験年数が満たない場合は受検日前日までの年数を算入できますが、複数の現場であっても通算で計算しなければなりません。

なお、第一種電気工事士の免状交付を受けた者など、実務経験がなくても受検できる場合もあります。第一種電気工事士の難易度は比較的易しいので、電気工事施工管理技士受検のために取得するのも一つの方法です。

電気工事施工管理技士の実務経験で不明点がある方は、キャリアアドバイザーにご相談ください。

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